「味の素」という名前を聞いたことがありますか?
これは、料理に使うとコクが出て、おいしさが増すと言われる調味料です。
でも、インターネットや本で「味の素は体に悪い」とか「危険だ」という話もよく見かけますよね。
実は、「味の素」が危険だと言われる理由は、その成分そのものよりも、どれだけたくさん食べるか、つまり摂取量が多いかにあります。
どうしてそう言われるのか、これから説明しますね。
まず、「味の素」とはどんなものか、詳しく見ていきましょう。
次の項から、その成分と、体にどう影響するのかをお話します。
【味の素】何からできている?
「味の素」は白くてサラサラしていて、塩のような見た目をしていますが、実はグルタミン酸ナトリウムという化学調味料でできています。
もともとは小麦グルテンや昆布から取り出された天然の調味料だったんですよ。
しかし、大量生産のために石油から作る方法もあったそうです。
その過程で不純物が混ざり、一時期は発がん性が心配されたこともありました。
現在の「味の素」は、変異株と呼ばれるサトウキビを使った発酵や合成で作られていて、放射線を使った遺伝子組み換えが行われています。
放射線には細胞を破壊する影響があるとされていますね。この点については、また後で詳しくお話します。
先ほど「味の素」が化学調味料であるとお伝えしましたが、成分表示では「調味料(アミノ酸)」と書かれています。
アミノ酸は、グルタミン酸ナトリウムだけでなく、イノシン酸やグアニル酸も含まれている場合があります。これらはすべてうま味成分です。
イノシン酸やグアニル酸が含まれるときは「調味料(アミノ酸等)」と表示されるんですよ。なかなか複雑ですね。
これで「味の素」がどんなものか、少しは理解できたでしょうか。
次は、この調味料の危険性についてお話しします。
買ってはいけない「味の素」体にどう影響するのか?
「味の素」を使うことは、今後控えた方が良いかもしれません。
しかし、「味の素」を少しだけ最近食べたくらいで、すぐに病気になることはありません。
私が先ほどお話ししたように、「味の素」の問題点は成分そのものよりも、どれだけ頻繁に摂取するかにあります。これからその理由を詳しく説明しますね。
「味の素」は、放射線を使って遺伝子組み換えが行われたサトウキビから作られることがあります。
放射線には細胞を破壊する可能性があり、特に生殖器や造血幹細胞に影響を与えることが知られています。
これは、放射線が生殖機能や造血機能の低下を引き起こす可能性があるということです。
しかし、これについての科学的な証拠はまだ明らかではありません。
一方で、「味の素」の成分であるグルタミン酸ナトリウムの摂取が多いと、頭痛や嘔吐、緑内障や味覚障害などの脳障害を引き起こす可能性があります。
これは特に中華料理を食べた後に感じることがあるかもしれませんね。
アメリカでは、この成分の摂取による脳への影響を懸念して、幼児への摂取が禁止されています。
さらに、グルタミン酸ナトリウムが体内に蓄積すると、痛風のリスクが高まります。
これは、痛風が核酸の代謝産物である尿酸ナトリウムが原因であるためです。
「味の素」は、スーパーで売られている多くの食品に含まれており、私たちが日常的に摂取している可能性があります。
これにはお菓子、スープ、カップ麺、カレールウ、かまぼこ、漬物、焼き肉のたれ、麺つゆ、ドレッシングなどがあります。
そして、「味の素」は塩や砂糖と違い、味が濃くなることなく料理にコクを出すため、気づかぬうちに多量に摂取してしまうことがあります。
「味の素」は便利ですが、摂取量には注意し、健康的な食生活を心掛けることが大切です。
味の素の多量摂取には気を付けよう
まだ、今日の晩ごはんにも「味の素」を使おうと考えていますか?
すでに、外食の際にレストランやコンビニの食事で「味の素」を摂っているかもしれませんよね。
さらに家での料理にも使えば、1日にどれだけのグルタミン酸ナトリウムを摂取することになるのか、想像してみてください。
健康を守るためには、「味の素」を大量に摂取しないことが大切です。
家庭での料理では、自然な素材からダシを取る方法をおすすめします。
昆布や鰹節でダシをとり、調味は醤油や塩を使って、ぜひ自然のうま味を楽しんでください。
これにより、料理の味を引き立てながら、健康的な食生活を送ることができますよ。